【開催レポート】高校生がシステム開発に挑戦!香川県立高松西高等学校への出前授業を行いました
大学で学ぶことを体験する出前授業
本記事では、香川大学が香川県立高松西高等学校(以下、高松西高校)と連携して実施した出前授業の取り組みを紹介します。
※出前授業とは、大学の教員や学生が高校を訪れ、大学での学びや取り組みを高校生が体験できるようにした授業のことです。
本出前授業では、高松西高校からの依頼を受けて企画したもので、システム開発をテーマとした「システム開発ハンズオン」を実施しました。講義形式で知識を学ぶのではなく、手を動かしながら考えるハンズオン形式を採用し、身近な業務をどのように整理し、どのような流れで仕組みとして構成していくのかを、体験を通して学ぶ内容としています。出前授業は全2回にわたって実施し、第1回は高松西高校で、第2回では生徒を香川大学に迎え、大学図書館のPCルームで行いました。今回の受講対象者はこれから文系・理系コースを選択する予定の1年生と文系・理系コースに進んでいる2年生でした。
今回実施したシステム開発ハンズオンは、学生が司会進行から講師を務めた点も大きな特徴です。中心となって関わったのが、香川大学情報化推進統合拠点DX推進研究センターに設置した学生主体のDXラボです。DXラボは創造工学部、創発科学研究科の学生で構成されています。
DXラボは、香川大学で実際に利用されている業務システムの開発を担う学生主体の組織で、全国規模の学会発表や他大学への取り組み紹介、教科書執筆などにも関わってきました。今回は、DXラボの活動で培われた実践的な知見をもとに、大学で実際に使われているシステムや考え方を題材として、システム開発ハンズオンを構成しました。
出前授業での実践内容:身近な課題をITで解決する
本出前授業では、身近な学校生活の課題を題材に「システムがどのように業務を支えているのか」を体験的に学びました。全2回の具体的なプログラム内容は以下の通りです。
第1回:高松西高校での開催(10月17日)
第1回は、高松西高校を会場として実施しました。まず香川大学 創造工学部 山田哲教授による「香川大学のDX推進の取組」と題した講演が行われ、大学や地域社会におけるDX推進の最前線を学びました。その後のハンズオンでは、DXラボの学生が講師となり、学生自身が利用する「欠席届申請システム」を題材に、システム開発を体験しました。
第1回の開催レポートはこちら:香川大学 :: 【高松西高校】「高松西高校向けシステム内製開発ハンズオン」を開催しました
第2回:香川大学での開催(12月18日)
第2回は、生徒の皆さんを香川大学のキャンパスにお迎えして実施しました。第1回の内容からさらにステップアップし、「イベント参加受付システムの開発」と、その「データの可視化」に挑戦しました。
具体的には、「参加申し込み(受付)→ 自動返信メール(通知) → SharePointのリストへのデータの蓄積」という一連の流れを構築しました。さらに、システムに蓄積された申し込みデータをMicrosoft Power BIを用いてグラフなどに可視化する手法も体験しました。専門的なプログラミング知識がなくても、開発ツール(ローコード・ノーコードツール)を組み合わせることで、社会で実際に使われているような本格的な業務システムを自らの手で開発することを体験しました。
第2回の開催レポートはこちら:香川大学 :: 高松西高校生16名が香川大学で「内製開発システムハンズオン」入門編を受講
まとめ:高校と大学をつなぐ実践的な学び
今回の高松西高校への出前授業は、これから文系・理系のコースを選択する生徒も含め、「情報系は一部の理系だけのものではない」ということを生徒自身が体感できる貴重な機会となりました。
実際、「すでに文系コースを選んでしまったから…」と情報分野への挑戦をためらっていた2年生の生徒が、試しに第1回の授業を受けたことで「これなら自分にもできそう!」と手応えを感じ、第2回にも続けて参加してくれたという嬉しいエピソードもありました。プログラミングは一種の“言語”であり、文系で培う言語力や物事を道筋立てて考えられる論理的思考力が大きな強みになります。
さらに、今回のハンズオンで講師を務めた本学大学院生の簑原海斗さん(創発科学研究科 情報システム・セキュリティユニット)は、高松西高校の卒業生であり、高校時代は文系コースを選択していました。文系出身の先輩が大学で情報技術を実践的に学び、システム開発ハンズオンの講師として堂々と高校生に教えている姿は、「情報分野は理系・文系を問わず、誰にでも道が開かれている」という何よりの証明となりました。
香川大学では今後も、本取り組みのように様々な高校と継続的に連携し、高校段階から実践的な“大学の学び”に触れる機会を提供していきます。大学で身につける専門的な知識やスキルが、身近な課題解決や将来の社会でどのように活きるのかを早くから知ることは、今後の進路選択や将来像を描くうえで大きなヒントになるはずです。
関連リンク
(参考)香川大学DXラボ
(参考)スクールライフ | 香川県立高松西高等学校
(参考)令和7年度 高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール):文部科学省





