中小企業のAI導入を支えるDXに挑む「中小事業者のAI活用支援による企業DXの推進」|香川大学大学院 創発科学研究科 増田嶺さん
香川大学DX推進研究プロジェクト成果報告会では、学生主体で取り組まれた19の研究プロジェクトが発表されました。その一つが、企業DXを支える基盤づくりに挑んだ「中小事業者のAI活用支援による企業DXの推進」の研究です。本記事では、本研究に取り組んだ香川大学大学院 創発科学研究科の増田嶺さんに、研究内容や成果報告会における来場者からの反応について話を聞きました。
Q:研究内容について教えてください
本研究では、中小企業がDX推進としてAIを業務に導入する際に、インフラ面でのハードルが高いことを課題と捉え、その解決に取り組みました。中小企業では、AI導入にあたってモデル学習や運用を継続するための基盤整備が難しく、技術面やコスト面での負担が大きいという現状があります。そこで、モデル学習を継続的に行いながらコストも抑えられるよう、基盤自体を自動化し、学習時には条件を自動で判定して最適なパイプラインを選択する仕組みを導入しました。本研究により、中小企業でもAIを業務に導入しやすくなり、技術面・コスト面の両面から生産性向上に繋がると考えています。
Q:発表に対して、どのような反応がありましたか
企業の方から本研究への前向きな反応を多く頂きました。「機械学習の導入が容易になれば、他のことに注力する余裕も生まれるので非常に良い」「ぜひ中小企業と共同で研究して、具体的にどの程度コストが抑えられるか、導入ハードルが下がるかといったことを評価してほしい」といった意見が印象に残っています。研究内容を実際の企業の方に見ていただき、意見をいただいたことで、本研究のニーズを実感しました。今後も改善を続けて、実環境で使えるようにしていこうという自信につながりました。
Q:今後の研究について教えてください
まずはインフラ基盤としてのシステムを完成させ、実証実験を通じてその有効性を評価したいと考えています。また、今回の発表や実証実験を通じて得た知見をシステムにフィードバックし、より良いシステムとして提案できたらいいな、と思っています。この研究を通じて、技術的な課題解決の視点だけでなく、企業の視点でのAI導入に対する課題や、ニーズに対する視点を持つことができるようになったと感じています。将来は、インフラ基盤を開発し、サービスを支えるエンジニアになりたいと考えています。
Q:香川大学大学院 創発科学研究科を目指している高校生・学部生・社会人の方にひとこと
香川大学大学院 創発科学研究科では、システム開発に対する技術的視点だけでなく、サービスとして一気通貫で考えることができる力を養うことができます。研究では、企業出身の先生やアカデミアに精通している先生など、さまざまな視点からアドバイスをいただきながら進めることができました。実際の社会や企業を意識ながら学べる点が、香川大学の大きな魅力だと感じています。
まとめ(編集部より)
AI導入に高いハードルを感じている中小事業者に対し、インフラや運用の視点から実践的な解決策を提示した本研究。学生が高度な技術だけでなく、企業や社会のニーズを踏まえたDXに主体的に取り組んでいます。
成果報告会は、そうした学生の実践的な挑戦を知ることができる貴重な機会となりました。
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